2020年の広告費 ネッ広告は22兆円でプラス成長 マスコミ四媒体広告は前年割れ
一方、インターネット広告費はデジタル化の加速が追い風となり、同5.9%増の2兆2290億円。新型コロナによる消費低迷、広告出稿減少の影響はあったものの、他のメディアよりも回復基調が早かったという。
しかし、マスコミ4媒体費の四半期ごとの伸び率の推移を見ると、1回目の緊急事態宣言が発出された4-6月期で大きな落ち込みをみせたものの、その後は全体に回復基調を見せています。
「日本の広告費」は、(1)マスコミ四媒体広告費、(2)インターネット広告費、(3)プロモーションメディア広告費、に大きく3分類される。2020年は、イベントや販促キャンペーンの延期・中止に伴い、マスコミ四媒体広告費とプロモーションメディア広告費の減少が大きく、総広告費が減少した。
「東京2020オリンピック・パラリンピック」をはじめ、プライベートショーやマラソン大会などで開催方法の変更や中止・延期がありました。しかし、少しずつオンライン開催が定着していき、10-12月期には増加傾向となっています。
大手広告代理店の電通がリリースした「2019年 日本の広告費」によれば、2019年の日本の総広告費は、前年比6.2%増の6兆9,381億円で8年連続のプラス成長となった。インターネット広告費が前年比19.7%増の2兆1,048億円と伸長したことが寄与している。ただし、今回から、インターネット広告費に含まれる物販系ECプラットフォーム広告費1,064億円と、プロモーションメディア広告費に含まれるイベントの広告費1,803億円が加わっている。なお、前年同様の集計でも、同1.9%増の6兆6,514億円と増加している。
インターネット広告媒体費1兆7567億円(前年比105.6%)のうち、運用型広告費は1兆4558億円(前年比109.7%)。
電通が2月25日に公表した「2020年 日本の広告費」によると、2020年1~12月における日本の総広告費は前年比11.2%減の6兆1594億円だった。マイナス成長は、東日本大震災があった2011年以来、9年ぶり。
「物販系ECプラットフォーム広告費」は同24.2%増の1321億円。「Amazon」や「楽天市場」といったECプラットフォームに出店している事業者がプラットフォーム内で投下した広告費となる。2019年の「物販系ECプラットフォーム広告費」の金額は1064億円だった。
そもそもテレビ広告などの従来のマスメディア広告はインターネット広告とは性格が違う側面があります。例えば、長期的記憶に基づくようなブランド構築のための広告は、リーチの広さやメディアの信頼性からテレビや新聞などの強みがまだまだあります。
営利を目的とした会社法人、複数のマスコミの共同出資による組合法人、半国営企業的なものの3つに大別される。国内では共同通信社や時事通信社、米国のAPやUPI、フランスのAFP、中国の新華社などが有名。
2020年は、各種イベントや広告販促キャンペーンの中止・延期、レジャーの自粛などのため、広告出稿が通年で大幅に減少しました。
「ありとあらゆる情報を大勢の人に一度に伝達する」のがマスコミュニケーション(マスコミ)の使命。新聞、放送、出版、広告業界などがこれに当たる。古くから活躍してきた業界だが、いずれもインターネットやスマートフォンといった新しいメディアの発達に大きな影響を受けている。中でも収益の多くを広告に依存している新聞、放送、出版業界は、広告出稿先がネット広告にシフトしており厳しい戦いを強いられている。
インターネット広告費の伸張の要因として、人々がスマホを使って日常的に情報を摂取する状況は若い世代のみならず、中高齢者層にもどんどん広がってきており、それに伴って、インターネットの広告が増加していることがまず挙げられる。
また、テレビ局にとっての強みは過去の膨大なアーカイブ。人気のあった番組の数々はもちろん、放送が終わったばかりのドラマをオンデマンドで有料配信するサービスなど、ネットを中心とした通信事業との融合が進んでいる。
紙の新聞をめぐる環境が厳しくなる中、持ち運び性や一覧性というメリットを強調しつつ、各社インターネットとの共存を計って生き残りに懸命だ。日本新聞協会の2019年4月調査では、本紙購読者向けデジタルサービスを提供しているのは21社、電子新聞および有料デジタルサービスを提供しているところは33社となった(回答83社)。
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