肥満かどうかは関係ない猫のがん 肥満細胞腫 を解説
肥満細胞腫の悪性度やできた場所によって症状は異なります。
概要Overview肥満細胞腫は、肥満細胞という免疫に大きく関与する細胞が腫瘍化する病気です。
症状肥満細胞腫の悪性度やできた場所によって症状は異なります。
治療肥満細胞腫の悪性度やできている部分、転移があるかどうかによって治療は異なってきます。
だけど変異がなければ、肥満細胞腫の増殖スピードが遅いってことだよ。変異があるとイマチニブは効くけど、予後が悪いってこと…複雑だな。
名前はかわいらしいのですが犬猫に発生する腫瘍で、犬では特に悪性です。太っていることと腫瘍は関係ありません。血液細胞の一種である肥満細胞が腫瘍化したもので全身のどこにでもできます。
肥満細胞腫の悪性度やできている部分、転移があるかどうかによって治療は異なってきます。
肥満細胞の膨らんでいる感じが「肥満っぽい」から、肥満細胞って呼ばれているよ!
目次犬の肥満細胞腫って何?好発犬種犬の肥満細胞腫って悪性なの?肥満細胞腫ってどうやって診断するの?肥満細胞腫ってどんな見た目?肥満細胞腫の大きさは?肥満細胞腫はどこにできた?病期(ステージ)の分類リンパ節の転移組織学的グレード分類(悪性度の評価)摘出腫瘍、リンパ節の病理組織検査c-KIT変異細胞増殖マーカー総合判断が重要である肥満細胞腫ってどうやって治療するの?マージンって何?抗がん剤分子標的薬放射線治療その他治療なぜ肥満細胞腫で死んじゃうの?犬が肥満細胞腫にならないためには?
体は1つ1つの細胞からなっています。細胞はそれぞれの役割を担って統率を取りながら体を維持しています。この細胞が自分の役割を無視して勝手に行動し、増殖してしまったものを腫瘍といいます。腫瘍は、腫瘍が発生した臓器や周辺の臓器、あるいは離れた組織や他の臓器に進入(転移)して機能障害を起こします。重症になると全身の機能低下を招き、死に至ります。腫瘍は大きく分けて、良性と悪性に分かれます。直ちに生命に影響を及ぼさないものを良性といい、全身への悪影響と生命への危険が考えられるものを悪性といいます。ただし、良性腫瘍は腫瘍のできる場所によって全身の機能障害を起こすことや、悪性腫瘍に変わる(悪性転化)ことがありますので注意が必要です。発生した細胞や組織の種類によって腫瘍は~腫、~癌、あるいは~肉腫と呼びます(~には細胞、組織、器官の名前が入ります)。一般的に悪性のものは、~癌、~肉腫といい、良性のものは~腫ということが多いのですが、悪性だとわかりきっている腫瘍も~腫と呼ぶことがあります(リンパ腫や肥満細胞腫など)。
ネコちゃんの肥満細胞腫は、皮膚に発生する「皮膚型」と、脾臓・肝臓・腸などに発生する「内臓型」があります。「皮膚型」は比較的良性の腫瘍が多いのですが、「内臓型」の場合、悪性度が高く転移しやすいといわれています。
犬の肥満細胞腫のほとんどは、外科手術のみで良好な経過をたどることが多いよ。ホントまれに超悪いヤツがいるから、それを見逃さないように、適切に診断をしていくことが大事なんだ。
「皮膚型」の場合、顔や耳介に発症することが多く、単独に発生する場合と多発性の場合があります。脱毛や炎症を伴うことも多く、外見上皮膚病に似ている場合もあります。「内臓型」の場合、体内に腫瘍ができるので、嘔吐や下痢、食欲不振などの症状を引き起こすことがあります。「内臓型」の肥満細胞腫は転移することも多く、転移の場所によって様々な症状を引き起こし、死にいたることもあります。
イマチニブ人の慢性骨髄性白血病の治療薬です。犬の肥満細胞腫にも効果があり、トセラニブと比べて副作用の発現頻度は低いです。マシチニブ現在、承認が取り消しとなっているため、日本では使われていません。トセラニブ動物用医薬品として認可された分子標的薬です。イマチニブやマシチニブよりも標的とする分子が多い(攻撃できる対象が多い)ですが、その分副作用が出やすい薬です。
肥満細胞腫とは、「肥満細胞」という名前の血液中の細胞が、がん化したもの。内臓に発生する内臓型と、皮膚に発生する皮膚型があります。
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