猫の寝る場所でわかる 飼い主さんへの 信頼度
よく見られる猫の甘えの仕草としては、喉をゴロゴロ鳴らしたり、顔をこすりつけたり、尾をぴんと立てて身体をすりよせたりする行動があります。こういった猫の甘えの行動は、人が喜ぶからといってしている仕草ではなく、もともと猫同士の挨拶やコミュニケーションに使われている仕草です。人に対しても、猫に対するのと同じように挨拶をしてくれるあたり、マイペースな猫らしいですね。
猫にとって飼い主さんは親代わりであるとともに、猫の世界を構成する大事な一部です。飼い主さんに対する愛着は強いことから、所有欲もあります。飼い主さんを自分のものだと主張し、独り占めにしたいのです。つまり他のものから自分のものである飼い主さんを守っているという意味もあります。
筆者は保護活動をしており、目も開かないうちに捨てられてしまった子を何十匹も育てましたが、自分の親の姿を見たことがない子は筆者に対して母猫のように甘えます。
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筆者は捨てられた子猫たちの面倒を年中見ていますが、十分に成長するまで母猫に育ててもらえなかった子たちは、母猫に甘える欲求が強いようです。大人になっても、飼い主さんのお腹などの柔らかい部分を押しながらお乳を吸うように吸い付いてくる行為がよく見られます。これは、大きくなるまで母猫に育てられた子はまずしません。
猫は具合が悪くなると暗くせまいところにじっとしているようになります。そして、寝るときも飼い主さんと一緒に寝なくなることが多いです。
猫にもよりますが、捕った虫などを飼い主のところに持ってくることがあります。なかには、スリッパや履いた後の靴下など、何か決まったものを繰り返し持ってくる子もいます。見せてくれるだけの時もあれば、お土産や何かのお礼のように置いて行ってくれることもあります。
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野生の猫は、環境にもよりますが、完全に単独で暮らすということはあまりありません。たいていの場合、縄張りをもって生活をしていますが、餌場などは共有していることも多く、食べ物に困らない餌場があるような場合には猫同士がかなりの密度で生活することもあります。「猫の集会」という言葉があるように、猫は、仲間の猫をしっかり認識して生活をする社会性をもっています。
甘えの他にもかまって欲しい時に突然人の足先などを噛むこともあります。小さな子猫の場合は、歯が生えてくる時期に歯茎がむずがゆくて、いろいろなものを噛む延長で人の手を噛んでしまうこともあります。また、爪切りや嫌いな部位のグルーミングなど何かをやめて欲しい時に「イヤ」の意思表示として噛むこともあります。
猫は飼い主さんと一緒のベッドやお布団で寝ることもあります。
一緒に寝ない場合も必ずしも飼い主さんが嫌いなわけではありません。猫の性格や育った環境は猫の行動に強く影響します。一緒に寝てくれないのは少し残念かもしれませんが、暖かく見守ってあげてほしいです。
1日に何度もなめてきたり、執拗にずっとなめてくるなど、飼い主さんの生活に支障をきたすまで過度になってしまうと、お互いによくありません。
生後4~5カ月になると体もだいぶ大きくなってくるので簡単には飼い主さんにつぶされることもありませんので、一緒に寝ても大丈夫でしょう。猫は一緒に寝る人を選ぶ?
筆者は寝ていると保護している子猫たちが顔の周辺に群がってくることがあります。早期に捨てられた子猫にとって筆者はまさに親といえますが、起きている間も顔を触ったり鼻を顔にくっつけてきたりと、顔に接触したがる子は少なくないのですが、これは猫の習性によるものです。
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