帰省自粛で リモートお年玉 が増えるか
コロナ禍で実家への帰省をためらうこの年末年始、子どもたちが気になっているのは「お年玉」の動向かもしれない。祖父母や親戚に会えなくても、「スマホ決済アプリ」でお年玉をもらうことも可能だろうか――。キャッシュレス大国・中国では、モバイル決済によるお年玉のやりとりが広がっているという。「リモート会議」「リモート飲み会」の次は、「リモートお年玉」の時代がくるのか。***「『キャッシュレスのお年玉』過半数が賛成!」 今年11月、総合マネースクールのファイナンシャルアカデミー(東京都千代田区)がそんな調査結果を公表した。全国の子を持つ男女300人にインターネットでアンケート調査を行い、「お年玉のキャッシュレス化についてどのように思いますか?」とたずねたところ、「とても良いと思う」が10%、「まあ良いと思う」が41%と、過半数の人がキャッシュレスのお年玉に対し肯定的な考えを示した。過去2年の調査では30%台だったが、今回、大幅に増加したという。 賛成派の理由の1位は、「支払いが便利」(23人)。次いで、「非接触なので感染リスクを軽減できる」「帰省自粛で会えなくても贈ることができる」といった、コロナ関連の理由を挙げる人が21人で、2位だった。 スマホ決済アプリ大手のPayPayは、「今年は、帰省したくてもできない、お年玉を直接渡したくても渡せない状況があるので、手軽で便利な手段としてPayPayの『送る・受け取る』機能を多くの方に使っていただけるのではないか」(同社広報)と期待を寄せる。 日本よりも急速にキャッシュレス化が進む中国では、「紅包(ホンバオ)」と呼ばれるお年玉が、モバイル決済で普通にやりとりされているという。中国経済に詳しく、中国在住経験もある経済ジャーナリストの浦上早苗さんは、「中国では自社のモバイル決済システムを普及させるために、『お年玉』が利用されてきた経緯がある」と話す。
コメント