アポなし接種もOK 世界最速でコロナワクチン接種が進むイスラエルからのリポートdot AERA
1カ月ほど前、私はエルサレムの自宅からそれほど遠くない診療所に、ファイザー社の新型コロナワクチンの接種を受けに行きました。そのときの政府のガイドラインでは、ワクチン接種の資格は年齢が50歳以上で、まだ40代後半の私にはワクチンを受ける資格はありませんでした。私が診療所に到着したときはすでに夕方で、私はワクチン管理の30代ぐらいの男性に「まだ50歳に達していないが、予防接種を受けることができるでしょうか」と尋ねました。彼は数秒間私を見た後「OK」と言い、予防接種を受けるために私を案内してくれました。その間彼は、資格がない私がワクチンを受けられる理由は「いくつか予備のワクチンが残っているため」で、「喜んであなたに接種を許可します」と説明してくれました。 このエピソードは、イスラエル人の国民性とこの国の物事の管理の仕方について多くのことを伝えています。イスラエル人は即興性を好み、柔軟性とルールを曲げる傾向がありますが、新型コロナウイルスのワクチン接種の場合、これが利点になりました。逆に普段ルールを無視することに慣れていない日本では、私のような場合、接種を受けられなかっただろうと思います。 イスラエルは、新型コロナウイルスのワクチン接種キャンペーンを開始した最初の国の一つであり、開始1カ月後には、イスラエルの人口(約900万人)の約3分の1が、少なくとも1回の接種を受けました。これは世界で最も速い接種スピードです。人々は各都市の診療所、病院、および特別に設けられた指定の公共スペースでワクチンを接種できるようになっています。 またイスラエルのニュースやソーシャルメディアは、人々にワクチン接種を行うよう呼びかけています。WhatsApp と呼ばれるLINEに似たメッセージアプリには、ワクチンに関する情報が提供され、予定した接種者がやってこずワクチンが余った場合、その日のうちにメッセージで誰でも来られる人に呼びかけます。 また年老いた両親に付き添いワクチン接種会場にやってきた人々にも、彼/彼女が基準を満たす年齢でなくても接種させてくれます。 イスラエルで迅速なワクチンの接種キャンペーンができたのにはいくつかの理由があります。第一に、その即興的な対応です。困難な状況に直面した場合、日本人はおそらく最初はそれを避ける傾向があるでしょうが、イスラエル人はそれを挑戦と見なします。そしてイスラエル人の即興性がその困難に立ち向かいます。おそらく即興性に関して、イスラエル人は世界一です。イスラエル人は混沌の中で繁栄するため、新しいものを発明し、ルールを回避して動き、解決策を「型破りな」方法で考えます。この点でイスラエル人の動きは素早く、形式を無視し、その困難な状況に対面しつつ、走りながら問題を解決していきます。
【カイロ=久門武史】国民の約4割が新型コロナウイルスのワクチン接種を少なくとも1回受けるなど世界最速ペースで進むイスラエルで、接種の効果を示す初期データが相次いでいる。優先接種の対象とした60歳以上では新規感染が4割減ったとの分析がある。検証が必要だが、感染や重症化を抑える期待が広がる。
イスラエルが新型コロナワクチンの接種率で先行している。英国オックスフォード大学を拠点とする「Our World in Data」の統計によれば、1月18日時点でイスラエルにおける接種率は28.02%と世界首位で、2位のアラブ首長国連邦の19.04%を大きく引き離している。新型コロナワクチンは同一人物に対して合計2回の接種が求められているが、イスラエル保健省の発表によると、1月18日午後(イスラエル時間)時点での接種数は1回目が211万6,291件、2回目が30万9,450件で、合計242万5,741件に上る。中央統計局の推計によれば、2020年12月末時点の総人口が約930万人であるため、4~5人中1人が少なくとも1回目の接種を受けたことになる。イスラエルでは全国民に加入義務がある「健康維持機構(HMO: Health Maintenance Organization)」が国民のネットワークやデジタルデータを保有していることから、接種促進に貢献しているものとみられる。
別人格──。不適切な身内の行為に、そう言葉を吐き出した。権力の恐ろしさを知らない権力者の振る舞いを、私たちはどう受け止めればいいのか。AERA 2021年3月8日号で、権力者の振る舞いについて考えた。 【画像】まるでお茶漬け? 菅首相の答弁の数々はこちら * * * 権力を持つ者がいれば、それを...
【エルサレム共同】世界最速ペースで新型コロナウイルスのワクチン接種が進むイスラエルで、保健省は3日、これまで16~18歳、35歳以上としていた対象者の年齢制限を取り払い、4日から16歳以上の全国民を接種可能にすると発表した。地元メディアが伝えた。16歳未満は元々、接種対象になっていない。昨年12月に接種が始まり、当初の対象は医療関係者や60歳以上だったが、徐々に年齢を引き下げてきた。先月下旬には、若い世代への感染拡大や学校の試験への影響を考慮し16~18歳への接種を認めた。保健省はまた、2日までに全2回のワクチン接種者が185万人を超えたと発表した。
佐々木)1人2回打たなくてはいけないので、2億4千万回分くらい必要と考えると、それを上回っているのでいいのではないでしょうか。若干遅れ気味なのは心配ですね。アメリカは12月から打ち始めて、イギリスは2月までに1500万人に打つと言っています。アメリカとイギリスは人口の2%くらいですが、イスラエルは20%に達しています。しかも効果が出て来ていて、感染者が減っているということです。全世界で4千万~5千万はすでに打っているのです。バイデン大統領も打っているし、ローマ法王も打っている。そこでいまのところ報告されている副反応というのは、いわゆるワクチン一般にあるようなアナフィラキシーショックとか、発熱、悪寒、患部の痛みなどです。深刻な副反応はいまのところ報告されていません。日本人口の半分くらいの人が打っているのに、その程度で済んでいる。しかも、このスピードで開発するということは驚異的な話なのです。
日経ビジネスプロ経営者、伊藤嘉明の自戒大企業病の処方箋 「元凶は『人事』だ」Books 出口治明氏「日本が軍事同盟を結べる国は、世界に3つだけ」
コメント