デマに惑わされて買い占めに走った人へ 専門家が教えるトイレットペーパー備蓄のコツdot AERA
では、このようなデマに惑わされない、デマを広めないためには、何を心がければいいのだろうか。まず取り組みたいのは、情報を人に伝える前に、正しいものかどうかを、一度立ち止まって考えることだ。
サトウ教授が注目するもう一つの心理的な動きが「予言の自己成就」だ。予言の自己成就とは、たとえ根拠のない噂やデマであっても、人々がその予言を信じて行動することで結果としてその通りの現実がつくられる現象のことを指す。
新型コロナ騒動はまだ当分終息しそうもなく、この先もデマは飛び交うだろう。テレビをはじめマスコミにとって、不安や恐怖は最大のネタなのだ。
しかし結果を見れば、多くのテレビ局は「中国が生産元なので品薄になる」というデマツイートを引用しつつむやみに情報を拡散させ、視聴者のミスリードを誘い、社会の混乱に拍車をかけ、デマの発信者とされる人物へのネットリンチを加速させたのだ。
―デマを起点にトイレットペーパーの買い占めが生じました。
今後も新形コロナウイルスが原因となる噂やデマが発生する可能性はありますが、パニックになることを恐れて情報を隠したりするとかえってパニックを招きます。行政、メディアともに、できるだけ正確な情報を詳細に伝えることを心掛けなければなりません」
なぜデマを注意喚起したはずのテレビの影響で、人々は買い占めに走ってしまったのか。それはテレビの報じ方に問題があったからだ。
また橋元教授は、デマに翻弄されないためにはニュースソース(基データ)の確認が不可欠だと念を押す。
ないと困るものといえば、トイレットペーパー。防災備蓄のリストに入っていますか。人はデマに惑わされやすく、新型コロナウィルスの流行初期にも買い占めが起きました。...
噂やデマ、パニックの成り立ちなどについて研究している立命館大学総合心理学部のサトウタツヤ教授は、噂やデマが生まれるのは「重要かつ曖昧なこと」に関してだと指摘する。
ついに新型コロナウイルスの感染拡大に伴うデマがわたしたちの生活を直撃した。
重要かつ曖昧、さらに他人への親切心。トイレットペーパーは、デマを生み出すいくつかの要素を兼ね備えたアイテムと言えるのだろう。
昨年の2月の騒動では、最初は単なるデマでしたが、「不足するかも」「なくなったらヤバい」と心配になった人が必要以上に買いに走ってしまい、一時期本当に店頭から消えてしまいました。普段から自分に必要な量を知っておき、自宅に一定量ストックしていたら、「まだ大丈夫」という冷静な判断ができたかもしれません。
タレントでエッセイストの小島慶子さんが「AERA」で連載する「幸複のススメ!」をお届けします。多くの原稿を抱え、夫と息子たちが住むオーストラリアと、仕事のある...
今回のトイレットペーパー買い占めと同様の騒動は、半世紀近く前、1973年のオイルショックの際にも起きている。日本人はよほどトイレットペーパー不足というデマに踊らされやすい国民なのかと思わされるが、報道によると今回はオーストラリアやアメリカ、イギリス、シンガポールなどでも同様の買い占め騒ぎが生じた。この騒動の裏にある人間心理とは何なのだろうか?
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