本土メディアはなぜ伝えないのか 渋谷の喧騒にかき消された沖縄の 静かな抗議
辺野古新基地の埋め立てに、沖縄戦の戦没者の遺骨が多く残る本島南部の土砂が使われる見通しになった。これに反対する沖縄戦遺骨収集ボランティアの男性らがハンガーストライキを敢行し、3月6日、その声が東京・渋谷にも響いた。思いは「本土」に伝わるのか。
戦争で犠牲になったのは沖縄人だけじゃないよ本土の人の方が何倍も犠牲になってるんだよ過去のことをいつまでもグチグチ言ってるんじゃねえよ隣国民と一緒だな。
「たとえば私は政府が沖縄を差別してると思ってますが、その差別をしている政府と沖縄の人々とのちょうど間で、こう、中間で中立で報道しているという気は確かにないんですよね。それはもう沖縄に軸足を置いて報道しているので。特に去年の高江は本当にひどかったですからね。もう機動隊500人が本土から来るし、土人発言はあるし、そういうことも含めて本土には全然伝わってないという感触があるもんですから、そういうことは伝えていきたいと思ってますね」
歴史は不思議で皮肉なものである。1972年に沖縄が日本に「返還」された後も、厖大な米軍基地は日米安保条約のもとで存続しており、多くの沖縄の人々にとって「返還」は必ずしも日本本土と沖縄との間の不平等関係を解決していないのである。その後、沖縄社会において「日米政府に裏切られた」との意識が芽生え、今日に至っている。
沖縄に連帯するアクションが、東京・渋谷でも。
今回のフォーラムの内容について、SGRAの仲間たちもいろいろと考えたようだ。意外にも、中国本土の仲間たちがASEAN主導型の共同体構築に寛大な姿勢であった。「強者同士だけだと何もならない」、「問題の島はどの国のものでもなく、皆で共有すればいい」、「皆さんの話は客観的でいい」など。これに対して、「辺境」の東北アジアの仲間たちは、「中国中心にすべき」という意見が強かった。「ASEAN+辺境」と提案しても直ぐ中国のことが気になって否定された。
周知のように、沖縄の米軍基地問題は日米関係において極めて重要な位置を占めている。多くの日本国民にとっては、日米同盟そのものは平等なものではない。しかし、沖縄県民にとっては、沖縄と日本本土との関係も平等ではない。日本の国土の0.6%しか占めていない小さい県に、75%の駐日米軍基地が集中しているからだ。換言すれば、長い間、沖縄の人々の身には、アメリカおよび日本の二重の不平等関係が降りかかっているのである。
「憲法が天から降ってきた本土とは決定的に違う。その歴史を知らずして、潰そうと思ったからといって潰せるか。(百田氏らが)いかに歴史を知らずに言っているかがよくわかる」と断じた。
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